よくある質問

成年後見制度とは、なんですか?
判断能力が不十分になった人のために、家庭裁判所で援助者を選んでもらい、たとえばその者に代わりに契約行為等をおこなってもらったりすることで、本人を保護する制度です。残っている判断能力の程度により、「後見」、「保佐」、「補助」の3種類があります
後見か、保佐か、補助か、どうやって決めればよいのですか?
家庭裁判所所定の医師の診断書で、「判断能力判定についての意見」の欄がおおまかな判断材料になります。 自己の財産を管理・処分することができないとあるなら、後見。対して自己の財産を管理・処分するには、 援助が必要な場合があるなら、補助となると思われます。

また、長谷川式簡易知能評価スケール(HDS-R)の点数も重視されていると思われます。ただ、これまで長谷川式テストを何度も受けすぎて答を憶えてしまい、点数がとても良かったケースがありました。この方は、短期記憶が無く、日常生活にかなりの支障をきたす方の場合で、補助、保佐だと本人の保護に不十分だと思われましたので、このケースではそのような特殊事情をきちんと医師に指摘してもらい、後見相当で意見していただきましたら、裁判所の判断も後見となりました。

なお、「 自己の財産を単独で管理・処分することができる。」と医師が判断した場合、成年後見制度は利用できません。
家庭裁判所に申立てができるのは、誰ですか?
本人、配偶者、4親等内の親族です。また認知症で衰えたご本人様も、自分のために成年後見等を申立てる事ができる場合があります。なお、後見相当とは、そうとう判断能力が悪化している状態ですので、当のご本人が自分の後見申立をするのは、矛盾している気がしますが、いまのところ、何とか会話が成立する場合は、ご本人でも後見申立が受理されています。
申し立てには、どのくらい費用がかかるのですか?
本ホームページ内のこちらをご参照ください。
なお、同様に裁判所のホームページの下記リンクもご参考になるかと思われますhttp://www.courts.go.jp/osaka/vcms_lf/f3104.pdf
成年後見人が就くまで、どのくらいの期間がかかるのですか?
正式依頼から後見人就任および実際の業務開始まで通常、3~4カ月程かかります。
(内容、本人の状況等によって、期間は大きく変わりますので、あくまで目安です。
成年後見人、保佐人、補助人は、誰がなるのですか?
極論すると、誰が成年後見人等に選ばれるかについては、家庭裁判所が職権で判断し、これについて不服を述べることもできません。 ただ、申立の時に推薦をすれば、かなりの確率でその通りになることが多いです。また、ご本人の親族(子、配偶者、兄弟)が後見人等になることを希望し、その通りになる場合もたくさんございます。

しかしながら、成年後見人にご親族がなられるのは、当事務所ではあまりおすすめいたしません。

理由としては、後見人の財産管理はたいへん融通のきかないものでありまして、後見人自身と被後見人とを厳密に区別して管理する必要があり、かなりの労力を要します。
正確な金銭出納帳、それを証明するレシート類の管理・保管等、お金の流れを裁判所にきちんと説明できるように常に準備しておく必要があります。
また、財産は被後見人の利益になるようにしか、基本的には使うことができません。少しお金が必要だから被後見人の財産から借用する、等は厳禁となります。

そして、一番の理由としてですが、専門職後見人(司法書士、弁護士等)に報酬を払うのがもったいないから、自分(たとえば被後見人のお子様)がする、という方が大勢いらっしゃいますが、こと大阪に限って言えば、1000万円に満たない程度の財産状態でも、親族後見人をさらに監督する「後見監督人」がかなりの確率で裁判所によってつけられます。そして、この後見監督人は、専門家が選ばれることがほとんどで、つまり、報酬が発生します。
すると、自ら負担の大きい後見人業務をしているのに、結局、専門家の後見監督人に報酬を支払うこととなり、コストを抑えたいという当初の目的は達成できない事になります。
それでしたら、最初から専門家に後見人になってもらい、その専門職後見人を監視する方が精神的肉体的に楽と言えます。
成年後見人(保佐人・補助人)は、何をしてくれるのですか?
成年後見人等は、本人の意思を尊重し、本人の心身の状態・生活状況に配慮しながら、本人に代わって、財産を管理したり必要な契約を結んだりして、本人を保護・援助します。

具体的には、就任直後、まずは本人の財産の状況を明らかにした「財産目録」(預貯金、有価証券、不動産、保険、借金などの一切の財産)と、本人の収入と、生活費、税金などの支出を調査して「収支予定表」を作成し、家庭裁判所に提出します。

その後、日常の財産管理を行います。本人の預金通帳などを管理、保管し、収入・支出を金銭出納帳(領収書を一緒に保管)に記載し、その使途を明確に記録します。また、必要に応じて、介護サービスの利用契約や、施設への入所契約、空家となった借家の契約解除、遺産分割協議などを、本人に代わって行います。

本人が悪質・悪徳商法の被害に遭った場合には、それを取り消して(場合によっては裁判手続きを使って)、本人の利益を守るべく行動します。そして、家庭裁判所又は監督人に、財産目録、収支表に通帳のコピー等の資料を添付して提出し、財産状況を報告します。
成年後見人は、被後見人本人の不動産を売ったりできますか?
なぜ売るのか、売ったお金をどうするのか、等の売却の目的によります。
成年後見人等は、被後見人本人のために、財産を適切に維持し管理する義務があります。
なので、被後見人の生活費や施設利用料を捻出したりするために売るのは許されますが、被後見人にとって、客観的にみて利益とならない目的なら許されません。また、後見人、親族を含めた他人に対し、財産を無償で贈与・貸付するような行為は原則許されません。
なお、本人の財産を使い込む等の不適切な行為が明るみになった場合、程度によっては、後見人等を解任されるだけでなく、民法上の損害賠償責任、刑法上の業務上横領等の責任を問われる場合がありますのでご注意ください。
後見人等の仕事は、いつ終わるのですか?
被後見人本人が死亡するか、本人の判断能力が回復すると終わります。
つまり、後見人を付けることのきっかけとなった「遺産分割をする」「不動産を売る」といった手続が終わっても、成年後見人等の仕事は終わりませんので、ご注意ください。